勝てないです。まさにそこが「病気」とされる所以です。
来てしまうともう、いてもたってもいられない。

なぜならこの「衝動」を育んでいるのは意識下の自分自身、ゆえにどれほど「もうしない」と決意していようと誓いをたてていようと「衝動」が来たと同時にすでに飲み込まれているんです。

他のことに対してならば我慢強く努力もできる人が多いから、なおさら辛いです。おのれが嫌になります。

依存症が治るということは「衝動に勝てるようになる」ということではなく「衝動を生まない生き方を選べるようになっていく」ということです。

摂食障害の場合は、体の方からの津波のようにやってくる「大量に食べろ!」衝動を小さくするためには、太る恐怖への対処として少し運動したりながら、食べられる量から食べていくというのがありますが、各種依存症にも通じる、心の方からの衝動が来ないようにするにはどうしていったらいいでしょうか。

子どもの指しゃぶりの癖はどのようにして治るでしょうか。
成長して、治るときがきたら治ります。
実は同じなのです。その人の人生で、治ることになっている時期が来たら治る。
ほんとうの自分は心底治りたいんだ、ということを忘れずに、自分の人生の手綱を取り戻すんだと手を伸ばしているうちに、ふっと良くなる時が来ます。

依存症からの回復過程は「ほんとうの自分」を発見し実践してゆく過程です。そこに成長があります。

「ほんとうの自分」と、大きな愛で、出会いなおしましょう。
「ほんとうの自分」が、生きたいように、生きていきましょう。

まずは「感情」とよく向き合ってみてください。

今、悲しんでいる、寂しがっている、ふてくされている、疎外感を感じてる、うらやましがっている・・
などなど、そうかそうなんだねと、胸のあたりにそっと手を触れて、その感情を否定したり良し悪しを評価したりしないで、優しく受け止めてあげてください。

「感情の日記」を書いていくのもいいですが、まずは気づいてあげるだけでも、ちょっと違ってきます。

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