過食嘔吐のある方へ

胸やけ 胃もたれ 声が枯れる  便秘 痔 疲労感 寒さに弱い 動悸 太りやすい エラがはったような顔 肩こり 無気力 もの忘れ  睡眠障害 うつ 
といったことが自覚されていませんか。

その場合、身体に以下のことが起こっている可能性があります。

  • 逆流性食道炎 [胃酸により食道、声帯、歯が傷む]
  • 腸の運動能力の低下
    [栄養不足のために腸の運動の助けになる腸内分泌液が不足)
  • 甲状腺ホルモンの低下
    [エネルギー不足に対応するために代謝を落とす。このホルモンは代謝の調節以外にも、妊娠の成立や維持に関係し、胎児の成長にも関連する]
  • 血糖調節障害
    [急激な血糖の上昇、下降を繰り返すことにより、血糖を下げるホルモン(インスリン)や下がりすぎた血糖を上げるホルモン(アドレナリンやコルチゾールなど抗ストレスホルモン)の分泌調節機能が障害される。急激な血糖の低下というストレスに対して、アドレナリンが過剰になると過緊張やイライラ、肩こり、頭痛、睡眠障害、コルチゾールの過剰分泌が続くと脳の神経栄養因子が低下、脳の神経細胞が萎縮し、記憶障害、うつ状態をひきおこす]
  • 低カリウム血症
    [嘔吐で大量の胃液が失われるため。カリウムは神経の伝達や筋肉の動きに必須で、低下すると筋力低下、動悸、不整脈を起こすことがある]
  • 高コレステロール血症
    [痩せているのに血液中の脂肪分が多い。自覚症状はないが、数年、数十年の単位で身体をむしばみ、動脈硬化や脳卒中の原因になる。菓子類の取りすぎが影響か]
  • 唾液腺炎
    [嘔吐を繰り返すことで、唾液線(耳の下やあごの下にある唾液を作る組織)が酷使され炎症を起こし、腫れて顔が膨れたようにみえる。(嘔吐をやめると一週間程度でよくなるが、髄膜炎や難聴などの合併症をひきおこすこともある)]
  • 免疫力の低下
  • 貧血
  • 骨粗しょう症

これら身体症状のほとんどは、嘔吐をやめ、菓子類などではなく、ふつうの食事からバランスよく栄養素を取り入れていくことで改善が可能です。

筋肉量を増やし基礎代謝量を上げることが最も効果的なダイエットであり、そのためには絶対に食べなければなりません。

過食嘔吐がとまっても、「食べない状態」は「回復」ではありません。体を飢餓状態にしていたら必ず再発します。太ることを異常に恐れている心の状態が「摂食障害」なのです。

外見や人からの評価に心を振り回されている果てしない緊張状態から、ありのままの自分を愛し、ほんとうの自分らしい人生を充実させてゆく方向へ、食事を美味しくいただきながら安心して一歩づつ進んでいけるようになること、それがこの病の回復と幸せへの道です。

身体状態の改善のための食事について

栄養素には、骨、筋肉、臓器、血管、髪の毛などの 「身体をつくる」 ことと、脳や身体を動かす 「エネルギーになる」 ことの2つの役割があります。

「身体をつくる」 のは主にたんぱく質

肌のハリや弾力を保つコラーゲンも、血液中の赤血球やヘモグロビンの材料になるのもたんぱく質です。
不足すると肌のくすみ、クマ、たるみもできやすくなります

「脳や身体を動かすエネルギーになる」 のは炭水化物と脂質です

3食のうち少なくとも1回は、炭水化物を摂りましょう。
脂質も身体にとって欠かせない重要な栄養素です。
女性ホルモンのエストロゲンは脂質から作られます。
臓器を守り、細胞膜や核膜を構成するのも脂質です。
(魚やオリーブオイルなどに含まれる不飽和脂肪酸は、コレステロールを下げる働きがあるといわれています。)

【全身症状回復のための食材の例】

悪玉コレステロールを下げる

豆腐・納豆・大豆・青魚・酢・オリーブオイル・紅花油 菜種油・米油・アーモンド

中性脂肪を減らし代謝を高める

鳥のささみ・牛肉・ツナ・さば・あじ・さんま・わかめ

貧血の予防・改善

レバー・のり・かつお・鮭・あさり・しじみ・緑黄色野菜
※肉や魚などの動物性たんぱく質に含まれる鉄分は植物性たんぱく質に含まれる鉄分に比べ吸収が良い。

粘膜を正常に保つ(ビタミンA) 

ブロッコリー・じゃがいも・れんこん・にんじん

骨を丈夫にし免疫機能を調整(ビタミンD)

鮭・いわし・ブリ・キノコ類・卵

糖質代謝に必要(ビタミンB1) 

豚肉・うなぎ・ナッツ・カリフラワー・ほうれん草

眠りを改善し、骨粗しょう症を予防する脳内伝達物質セロトニンを増やす。抗酸化作用があるためアンチエイジング効果もある。 ※過剰摂取には副作用があるので注意(トリプトファン) 

牛乳・チーズ・大豆製品・ごま・アーモンド・鰹の刺身・まぐろ・バナナ

腸の調子を整える 血糖値の上昇抑制 コレステロールの値の低下 (食物繊維 特にネバネバ系の食品に含まれる水溶性食物繊維には脂肪の吸収をやわらげる働きがある)

めかぶ、もずく、ワカメ、イモ類、オクラ、納豆

上記は一例です。
あまりこだわらずに、バランスよく、おいしく、よく噛んで、できるだけ、なんでも食べましょう。

同じ食材ばかり食べ続けると、腸に抗体ができて、遅延型食物アレルギーを発症することがあるので注意が必要です。

ダイエットをしている女性に多く、疲れやすくなったり、便秘、肌荒れをおこします。
特定のものばかりを食べないようにしましょう。